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太陽光の発電量は季節によって変化します。
夏は日照時間も長くなることから、発電量が1年で最も多いと思う方がいるかもしれません。
実はそれは誤解なんです。
この記事では太陽光パネルと温度の関係をご説明いたします。
◆太陽光の発電量に気温が大きく関係している
暑いと発電量が落ちる
真夏の30℃を超えるような気温だと太陽光を直に浴びたパネルの表面は最大70℃~80℃になるといわれています。太陽光パネルの内部はシリコンという半導体でできています。このシリコンは高温になると性能が低下する特徴があるため温度が高くなると発電効率が下がってしまうのです。
太陽光パネルの発電効率は25℃で最大になり、温度が1℃上昇するごとに0.5%低下していくといわれています。この25℃という数字は、外気温ではなくパネルの表面温度だということに注意してくださいね。
どのぐらい発電効率がさがるのか
パネル温度が80℃の場合
(80-25)×0.5=27.5%
このように最大発電時に比べて27.5%も低下するということです。
だから太陽光の発電量に気温が大きく関係しているのです。
◆季節ごとに発電量を見てみよう
発電量が1番多いのは5月
弊社が所有する発電設備の昨年の発電量を参考にしてみましょう。
発電量が多い順
5月 10,476kWh
8月 9,123kWh
6月 8,888kWh
1年間で最も発電量が多かったのは5月でした。2番目に発電量が多かったのが8月で、3番目が6月というデータでした。
1年で最も発電量が安定しているのは春
春は日照時間が長くなり、ある程度涼しく晴天も多い季節です。
このように太陽光パネルのシリコンの特性を踏まえると、1年の気候をみて、発電量が安定しているのは春なのです。
◆まとめ
太陽光発電が最も力を発揮するのは、たくさんの日差しが降り注ぐ夏というイメージがあります。
しかし実際はその逆で、気温が高すぎると太陽光パネルの性能が低下し、発電量が減ってしまうのです。
1年で最も発電量が多いのは5月。春は太陽光発電に適しているのがわかりましたね。
太陽光発電の豆知識でした。
✍M・A