外壁工事とは?4つの工法や気になる費用・期間も徹底解説

自宅を新築してから数年経つと、外壁の汚れや破損が目立ち始めます。塗装や補修の必要性を感じているなら、そろそろ外壁工事を検討するタイミングかもしれません。外壁工事は見た目をキレイにするだけでなく、住宅を長持ちさせるために欠かせないメンテナンスです。今回は、外壁工事の必要性や内容、費用を解説しながら、施工の流れを詳しく紹介します。


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外壁工事とは?どうして必要?

外壁工事とは、住宅の外壁をメンテナンスする工事全般をいいます。

外壁は常に太陽の光や雨風にさらされながら、住宅を守る役割を担っています。とはいえ、時間とともに塗装が色褪せ、汚れ・黒ずみ・コケが付着したり、ひび割れたりと劣化が進行したりすることは避けられません。このような劣化を修復するのが、外壁工事です。

外壁工事に着手する前に、工事の目的を正しく理解しておきましょう。

住宅の美観を維持するため

外壁工事の目的のひとつは、住宅の外観を美しく保つことです。長年風雨にさらされると外壁は色が褪せたり、塗装が剥がれたりして見た目が古びてきます。外壁に雨水の流れた跡や泥、コケがつくだけでも、実際の築年数以上に古い家に見えることもあるほどです。

また、外壁にひび割れや損傷があると、大きく美観を損ねます。破損した部分から水が浸入してさらにダメージが広がる可能性もあり、定期的な汚れの除去や修復工事が必要です。

住宅の耐久性を向上させるため

外壁工事の目的には、住宅の耐久性を向上させて長持ちさせることもあげられます。外壁の汚れや劣化は外観を損ねるだけでなく、住宅の破損にもつながる重要な問題です。

汚れや劣化を放置すると、将来的に大規模なリフォームが必要になるかもしれません。ダメージの広がりを防ぎ、リスクを回避するために必要なのが外壁工事です。外壁を塗り直すだけでも、住宅の耐久性が向上します。

住環境の快適性を高めるため

住環境を整えることも、外壁工事の目的のひとつです。壁材の交換や再塗装によって断熱性や遮熱機能を付加すれば、冬は暖かく夏は涼しい快適な住まいが作れます。

また、壁材の防水性能の経年劣化は、屋内に雨水や湿気が入り込む原因です。外壁工事で壁材を良い状態に維持できれば、住宅の防水性能を高めて屋内の結露を防げます。

外壁工事の工法

外壁工事には、大きく分けて次の4種類があります。

・塗装工事
・張り替え工事
・重ね張り工事
・補修工事

それぞれを詳しくみていきましょう。

塗装工事

塗料を塗り直し、外観を整えつつ住宅の防水性能を高める工事です。塗装は外壁を洗浄してから行うのが一般的で、細かいひびや割れが生じている場合は下地も補修します。

外壁の塗装には、フッ素塗料・シリコン塗料・ウレタン塗料・アクリル塗料などが使われており、それぞれで機能や耐用年数はさまざまです。塗料はカラーバリエーションも豊富で、色や組み合わせを変えれば、住宅の外観をイメージチェンジできます。

張り替え工事

古くなり劣化した住宅の外壁を取り外し、新しいものを張り直す工事です。外壁を剥がす際に傷んだ下地や防水シートのメンテナンスもでき、住宅の寿命を延ばすのに役立ちます。

外壁材を選べば古い家屋でも耐震性を高められ、外観も内部も新築に近い状態まで復元できるのが張り替え工事の魅力です。ただし、工期が長く、高額な費用がかかります。

重ね張り工事

既存の外壁の上に新しい壁材を被せて張る工事で、カバー工法とも呼ばれます。見た目が新しくなり、外壁が二重になることで住宅の断熱性や遮音性を高める効果が期待できます。

重ね張り工法は古い外壁を撤去しない分、コストを抑えられるのが魅力です。しかし、内側に入れた古い壁の劣化が進んだり、外壁の重量が増して耐震性に悪影響を及ぼしたりするリスクがあります。

補修工事

外壁のひび割れや塗装の剥がれ、シーリングの劣化などを部分的に補修する工事です。一般的に、外壁全体の工事が必要ない場合に行われます。

部分的な補修工事なら、大きな費用がかかりません。劣化した部分をこまめに直すことで、全体的な補修工事の時期を先延ばしできます。

外壁工事の費用

外壁工事にかかる費用は、住宅の構造や使用する塗料、外壁の種類、工法によってさまざまです。住宅が大きい場合のほか、使用する塗料や外壁のグレードが上のものほど費用が高くなります。

一般的な費用は、下記を目安にしてください。

・塗装工事:60万円〜180万円
・張り替え工事:40万円~300万円
・重ね張り工事:130万円〜220万円

なお、補修工事の費用は、補修する箇所の面積や修理内容によって下記のように変動します。

・ひび割れ補修:1か所1万円〜10万円
・シーリングの打ち替え:1mあたり900円~1,200円
・外壁の穴・へこみ・欠け・傷の補修:1か所1万円~6万円

このほか、廃材の処理費用や足場代、諸経費がかかります。実際にかかる費用は業者に現場を見てもらい、見積りを取って確認しましょう。

一般的に、住宅全体におよぶ外壁工事は高額です。行政の助成金や火災保険を利用すれば費用を抑えられる可能性があるため、調べてみてください。

外壁工事の期間と流れ

ここからは、外壁工事にかかる期間や施工の流れをみていきましょう。

外壁工事を行う期間の目安

住宅の規模や修理内容、工法によってもさまざまですが、一般的な工期の目安は下記の通りです。

・塗装工事:5〜14日
・張り替え工事:10〜25日
・重ね張り工事:10〜20日
・補修工事:1日~1週間

工期は劣化の程度や天候によっても左右されます。特に梅雨時期や冬は塗料、シーリングの乾燥に時間がかかるため、工期が延びがちです。外壁工事は生活に影響を与えるので、工期は見積りを取る際に業者に確認しましょう。

外壁工事を行う流れ

ここでは、外壁塗装を事例に、一般的な外壁工事の流れを解説します。

ステップ1|業者の選定

まず、外壁塗装を依頼する業者を決めましょう。複数の業者に声をかけて、相見積りを依頼します。現地調査やヒアリング、見積りの確認を経て、納得のいく業者を選んでください。

ステップ2|工事の準備

業者が決まったら、使用する塗料や外壁材を業者と相談して決めます。足場を組む場合は、現場の確認が必要です。

工事で騒音が出たり塗料が飛散したりするため、具体的な工期が決まったら、近隣への挨拶回りをしましょう。施工主に代わって、業者が近隣に挨拶回りをするケースもあります。

ステップ3|施工

工期が始まったら足場を組み立てて、周辺を養生します。外壁塗装の場合はまず外壁を洗浄してから、塗装し直します。

塗装や乾燥が済んだら業者と施工主が一緒に完了検査を実施し、依頼通りの工事が行われているか確認しましょう。

ステップ4|撤去・清掃

完了検査で問題がなければ、足場や養生を撤去します。最後に周辺を清掃して原状回復したら終了です。

外壁工事が必要かどうかの判断基準

外壁工事が必要かどうかは、実際に業者に外壁の状態を見てもらって判断しましょう。一般的には、次に該当する場合は検討が必要とされています。

・外壁にひび割れや破損がある
・外壁にカビやコケが発生している
・外壁にチョーキング(劣化した塗料が分解して粉状になったもの)がある
・外壁に筋状のシミが付いている
・外壁材が浮いたり剥がれたりしている

外壁塗装の場合は10年に1回が目安とされていますが、塗料の耐用年数にも左右されため、業者に見てもらって判断してください。塗料や外壁の劣化が目立たなくても、10年ごとに継続することで住環境が守れます。

まとめ

外壁工事とは、外壁に付着した汚れや黒ずみ、ひび割れをはじめとする破損部位を修復する大切なメンテナンスです。塗装工事・張り替え工事・重ね張り工事・補修工事の4種類があり、適切に施工すれば快適性を高めて住宅を長持ちさせる効果も期待できます。新築から数年経ち汚れが目立ってきたら、業者に調査してもらって判断しましょう。

修復の必要がなく汚れをキレイに落としたい場合は、外壁洗浄を検討してください。外壁洗浄ネオピカは、外壁洗浄の専門業者です。足場を組む必要がなく、必要以上のコストや期間をかけずに住宅の外観をリフレッシュできます。また、汚れや住宅の種類に応じて適切な道具や洗浄剤を選ぶため、外壁へのダメージも少ないのが特徴です。1m×1mの範囲でお試し洗浄も実施できますので、まずはお気軽にご相談ください。