サイディングとガルバリウムの外壁、どちらが良い!?~それぞれのメリットとデメリットや、費用相場も紹介~

住宅の外壁は年数が経過すると少しずつ劣化してきます。劣化が目立つようであれば、張替えを検討すべき時期かもしれません。主な外壁材としては、サイディングとガルバリウムがあります。今回は、それぞれのメリットやデメリット、費用相場などを解説します。


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【外壁材】サイディングとガルバリウムの違い

まず、サイディングとガルバリウムがどのように違うのか、それぞれの特徴を簡単にみていきましょう。

サイディングとは

サイディングはセメントや木材繊維などの原料を混合して作られている外壁材です。製造工程のなかで高熱処理を行っており、薄く伸ばして加工しています。そのため、しばしば窯業系サイディングという名称で呼ばれます。

一般住宅の外壁材のなかでも、幅広く使用されており、1990年代以降では外壁仕上げの8割程度のシェアを占めています。

ガルバリウムとは

ガルバリウムはアルミニウムや亜鉛合金などの金属原料を成型して作られている外壁材です。ガルバという略称で呼ばれることもあります。1972年にアメリカで開発されました。

金属原料で作られている外壁材は、金属系サイディングと呼ばれています。ガルバリウムは金属系サイディングのなかで、もっとも幅広く使用されているものです。製品も多くの建材メーカーから発売されています。

外壁にサイディングを使うメリット・デメリット

外壁にサイディングを使用する場合のメリットとデメリットについてみていきましょう。

メリット

メリットとしては次のような点があげられます。

費用が安い

サイディングの外壁材は製品自体が工場で大量に生産されているため、価格がリーズナブルです。その上、現場施工も比較的簡単で人件費を抑えて施工できるのが特徴です。

施工期間が短い

サイディングボードは工場で製造され、現場での施工は外壁材の上に貼り付けるだけです。現場で職人が外壁に塗装をするなどの作業を行うことはありません。他の外壁材を使用する場合と比べて、現場での作業量が少ないため、短い施工期間で対応できます。

デザインやカラーの種類が豊富である

サイディングはデザインやカラーの自由度が高いのもメリットです。さまざまなバリエーションのデザインがあるため、好みに合わせて選べます。

洋風や和風モダンテイストなどのオーソドックスなデザインはもちろんのこと、凝ったデザインのものもあります。木目調・レンガ調・石柄・タイル柄・ストライプ柄など、バリエーションが豊富なので、デザインにこだわりたい方におすすめです。

デメリット

デメリットとしては次のような点があげられます。

定期的なメンテナンスが必要である

サイディングは長く使用していると次第に劣化していきます。そのまま放置してしまうと、ひび割れができたり塗膜が剥がれたりすることもあるため注意しましょう。サイディングの劣化が原因で雨漏りが起こってしまうこともあります。

目立つ劣化が見当たらない場合でも、一定期間ごとに塗装メンテナンスが必要です。目安となる期間は、塗料の種類によって異なります。アクリル系塗料なら5年~8年程度、シリコン系塗料なら10年~15年程度を目安にすると良いでしょう。

塗料だけでなく目地のシーリング材も劣化していくため、5年~10年程度経過したら充填のし直しが必要です。

防水性が低い

シーリング材が劣化していると防水性が低下し、雨水などの水分が内部に侵入しやすくなります。また、水分が侵入していても、最初のうちは目立つ変化がありません。

そのため、気づかないうちに内部に水分が染み込んでいて、カビや腐食が進行していることもあります。

熱を蓄積しやすい

サイディングの原料として使用されているセメントには、熱を吸収しやすい特徴があります。蓄熱性が高いため、夏場は外壁の温度が上昇しやすく、その影響で室内の気温も上昇しやすくなってしまいます。

外壁にガルバリウムを使うメリット・デメリット

ここからは、外壁にガルバリウムを使用する場合のメリットとデメリットについてみていきましょう。

メリット

メリットとしては次のような点があげられます。

耐久性が高い

ガルバリウム鋼板は耐久性の高さが特徴で、20年~30年以上使用できます。サビにくい特徴がありますが、30年を超えて使用していると、ところどころサビが発生してしまう箇所が出てくるかもしれません。サビ防止のため、定期的なメンテナンスを行っていれば40年以上にわたって使用できます。

耐震性が高い

一般的に重量のある建物は地震の影響を受けやすい傾向にあります。その点、ガルバリウム鋼板は厚さが1mm未満で非常に薄く軽いのが特徴です。ガルバリウムを外壁に使用していれば、建物自体の重量も抑えられます。このような特性によって、耐震性を高くできるのがメリットです。

耐熱性が高い

ガルバリウムの表面は熱を反射しやすい性質を持ちます。熱の吸収率も小さいため、夏場の気温が高い日でも、外壁の温度はあまり上昇しません。室内にも外の暑さが伝わりにくく、室温が上昇しにくいのがメリットです。

独特の質感がありデザイン性が高い

ガルバリウム鋼板には独特の質感があります。金属感を活かしてスタイリッシュなデザインを作れるのがメリットです。都市部の住宅街にも良くマッチするでしょう。

デメリット

デメリットとしては次のような点があげられます。

施工が難しい

ガルバリウム鋼板は塗料が付着しにくい特徴を持ちます。そのため、専門的な板金技術を備えている業者でないと、ガルバリウム鋼板を上手く扱えません。業者選びを誤ると、短期間で塗料が剥がれてしまうこともあります。

また、ガルバリウム鋼板は薄いため、傷に弱い点にも注意が必要です。施工中に小さな傷が付いてしまうと、そこから腐食が進むおそれもあります。

凹みやサビのリスクがある

ガルバリウム鋼板は、その薄さゆえに衝撃に対する抵抗力があまり強くありません。強い衝撃を受けると凹んでしまうこともあります。

また、基本的にはサビが発生しにくい傾向はありますが、まったくサビないわけではありません。地域の環境によってはガルバリウムでもサビてしまう場合があります。例えば、鉄道が近い地域・沿岸部・工場地帯などの場合には、他の外壁材のほうが適しているといえます。

デザインの種類が少ない

ガルバリウム鋼板は、サイディングと比べると、あまりデザインバリエーションの幅は広くありません。外壁のデザインやカラーにこだわりたい方には、あまり向かないでしょう。

断熱性や遮音性が低い

ガルバリウムは金属素材のため、断熱性や遮音性に関しては低い傾向にあります。そのため、冷暖房が効きにくかったり、屋外の音が気になったりすることもあるかもしれません。

サイディング・ガルバリウムの外壁リフォーム費用相場

外壁をリフォームする方法としては「張り替え」と「カバー工法」の2種類があります。

「張り替え」は、既存の古い外壁材を撤去してから新しい外壁材を取り付ける施工方法です。「カバー工法」は、既存の外壁材は取り付けたままで、上から新しい外壁材を貼り付ける施工方法を指します。

ではサイディングとガルバリウムのそれぞれについて、「張り替え」と「カバー工法」の費用相場を解説します。

サイディングの費用相場

まずはサイディング外壁のリフォーム費用相場を紹介します。

張り替えの場合

張り替えの方法で、外壁にサイディングを施工する場合の費用相場は、30坪の住宅で130万円~260万円程度です。古い外壁材の撤去が必要になるため、費用も多くかかります。

カバー工法の場合

カバー工法で外壁にサイディングを施工する場合の費用相場は、110万円~210万円程度です。古い外壁材の撤去作業がない分だけ、張り替えよりも安い費用で済みます。

ガルバリウムの費用相場

次にガルバリウム外壁のリフォーム費用相場を紹介します。

張り替えの場合

張り替えの方法で外壁にガルバリウム鋼板を施工する場合の費用相場は、140万~305万円程度です。ガルバリウム鋼板のグレードによりやや差があります。

カバー工法の場合

カバー工法でガルバリウム鋼板を施工する場合の費用相場は、120万~265万円程度です。サイディングの場合と同様に、既存の外壁材を撤去しなくて済むため、張り替えよりも安い費用で行えます。

まとめ

サイディングは費用が安く短期間で施工できて、豊富なデザインやカラーの中から選べます。防水性が低く、蓄熱性が高いのがデメリットです。これに対して、ガルバリウムは、耐久性や耐震性が高く、熱を反射しやすい性質を持ちます。ただし、費用がやや高めで、デザインの選択肢は限られています。そのため、何を重視したいのか明確にした上で決めるようにしましょう。

また、外壁の張り替えではなく掃除を依頼する場合には、外壁洗浄ネオピカにお任せください。無料お試し洗浄も実施しているため、効果を確認してから依頼するかどうかを決められます。張り替えをするべきか迷っている場合にもアドバイスいたしますので、ぜひお問い合わせください。