外壁のサビの発生原因は?放置するリスクや自分でできる対処法も解説

自宅の外壁をチェックすると、サビのようなものが付着していることがあります。そのまま放置していて良いのか、何か対処法はあるのかと疑問に思う方もいるでしょう。そこで今回は、外壁のサビの発生原因や放置するリスク、サビを見つけたときの対処法などについて解説します。


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外壁にサビが発生する原因

そもそも「サビ」とは、金属が酸化することによって発生する物質です。そのため、外壁材に金属が使われていると、外壁にサビが付く場合があります。

ただし、必ずしも外壁材のみが原因とは限りません。それ以外の原因でサビが発生することもあります。ここでは、外壁にサビが発生する主な原因を詳しく解説します。

原因1|もらいサビ

外壁にサビが付く原因として多いのが「もらいサビ」です。外壁そのものにサビが生じているのではなく、ベランダ・バルコニーの手すりや雨樋の金具、シャッターなど外壁周辺にある金属製の物体にサビが生じ、それが外壁に付着します。

金属素材ではない外壁にサビが付いていたら、もらいサビの可能性が高いでしょう。

原因2|金属製外壁材の劣化

金属サイディングやトタンなどの金属素材を外壁に使用している場合は、外壁材の劣化でサビが生じている可能性が考えられます。

外壁材には一般的にサビ防止のコーティングが施されているはずですが、時間の経過とともにコーティングが剥がれたり傷ついたりして金属が露出すると、そこからサビが発生します。

原因3|手抜き工事

手抜き工事が原因で外壁にサビが発生している場合もあります。外壁塗装の際に指定回数未満の塗装で終わらせている、下地処理が不十分、防サビ剤の塗り忘れなど、本来すべき工程に抜け漏れがあったためにサビが発生するというケースです。

故意なのかミスなのかは判別するのは難しいですが、いずれにしても施工方法に問題があるのなら、今サビが生じている部分以外にもサビが出てくるかもしれません。

外壁に発生するサビの種類

「サビ」と一口にいっても、実はいくつか種類があります。外壁にできるサビは種類によって発生原因や発生場所などが異なるため、あらかじめ把握しておきましょう。ここでは外壁に発生するサビの種類を紹介します。

赤サビ

赤サビとは、名称通り赤茶色っぽい色のサビです。鉄が酸化して発生するサビで、1度発生すると急速に範囲を拡大するという特徴があります。

赤サビは水に弱く脆いので、赤サビが広がり劣化が進むと外壁材が崩れて穴があき、そこから屋内に雨水が侵入する場合があります。

白サビ

白サビは、チョークの粉に似た白い粉末状のサビです。アルミニウムや亜鉛が酸化して発生するサビで、湿気が多い時期に発生しやすいという特徴があります。

赤サビのように金属を急速に侵食するサビではなく、それほど深刻ではないケースが多い傾向にあります。

サビ汁

サビ汁とは、コンクリート内部にある金属が腐食し、茶色っぽい液体(腐食生成物)が表面まで滲み出てきたものです。

サビ汁がみられる場合は内部で劣化が進んでしまっており、補修するには腐食した鋼材を取り除く必要があるので、業者に対応を依頼したほうが良いでしょう。

青サビ

青サビとは、青緑色っぽい色をしたサビです。銅や真鍮が酸化して発生するサビで、保護膜になって金属の腐食を遅らせるという特徴があります。外壁にとってプラスの働きがあり、人体にも害はないと判明しています。

黒サビ

黒サビは、鉄の表面を高温で熱して発生させる人工的なサビです。加熱して黒サビを発生させる処理を「黒染め処理」といい、金属表面を保護する効果があるため赤サビなどの他のサビが浸食しにくくなります。

外壁のサビを放置するリスクとは

外壁に発生したサビは、放置していても自然に解消されることはありません。時間が経つほど、どんどんサビが広がって症状が悪化します。

そのうち外壁に穴があいて雨漏りが発生し、柱や梁など家の内部までダメージを受けて家の寿命が縮んでしまうおそれもあります。

ここまでダメージが大きくなると、外壁を張り替えたり断熱材を入れ替えたりするなど、高額な費用をかけて大掛かりな補修工事をしなくてはなりません。

そのためサビを見つけたら放置せず、早めに自力で対処するかプロに相談することが重要です。

自分でできる外壁のサビの対処法

先述の通り、外壁にサビが発生しているのを見つけた場合は、少しでも早く対処する必要があります。

症状が進行している場合はプロに相談したほうが良いですが、手が届く範囲に発生しているごく小さなサビや、表面に付いているだけのサビなら自力で対処可能です。

ここでは自分でできる軽度なサビの対処法を紹介しますので、外壁にサビを発見した方は、ぜひ参考にしてください。

対処法1|ホースで壁を洗浄

発生したばかりの表面に付いているサビは、ホースを使って洗浄するだけで落とせる場合があります。ただ水をかけただけでは落ちない場合があるので、ホースの先を指で潰し、水圧を高めてかけましょう。

高圧洗浄機は水圧が強すぎて外壁や塗装が剥がれるおそれがあるので、なるべく使用は避けることをおすすめします。

対処法2|サビ用洗剤で洗浄

壁を洗浄してもサビが落ちなかった場合は、ネットショップやホームセンターなどで売られているサビ取り用洗剤を使ってみましょう。サビ取り用洗剤には配管用など用途が異なるものがあるため、外壁に使えるものを選んでください。

また、洗剤使用後は変色を防ぐために、しっかりと洗い流しましょう。なお、サビ取り用洗剤を使用しても、外壁内部まで進行したサビは落とせません。

対処法3|ブラシやスポンジを使って洗浄

外壁表面に付いたサビを洗浄する際に、ブラシやスポンジでこすり洗いするのも良いでしょう。ただし、サビをしっかり落としたいからといって、金属ブラシやスチールウールたわし、研磨剤入りスポンジなどを使ってはいけません。

硬い素材のものを使うと外壁が傷ついてしまうので、やわらかいブラシやスポンジを使ってやさしい力で洗いましょう。

外壁のサビ除去を専門業者に依頼すべきケースとは

下記のようなケースは自力での対処が難しいため、専門業者に依頼するのがおすすめです。

・サビの発生源がわからない
・サビが大きく進行している
・高所作業をともなう

サビがどこから出ているのかわからないと、対処が困難です。業者に依頼して、サビの原因を突き止めてもらいましょう。

また、サビが大きく進行している場合は、「ケレン」という方法でサビを除去するのが一般的です。ケレンとは金属ブラシやサンドペーパー、ディスクサンダーなどを用いてサビを除去する方法です。

サビが高い位置に発生している場合は、脚立を使用したり足場を組んだりして作業する必要があるので、高所での作業に慣れていない人が行うと危険です。このように、進行したサビや高所のサビは自力で対処するのが難しいので業者に依頼するのが1番です。

ただし、進行したサビは業者でも完全に落とし切るのが難しいといわれています。表面的なサビであればキレイに落とせるため、外壁洗浄でサビと汚れをまとめて掃除してはいかがでしょうか。

外壁洗浄ネオピカでは、外壁表面のサビと汚れをプロの知識と技術を活かして洗浄いたします。お問い合わせ後は迅速に返答し、作業当日はサビが生じている場所や外壁材の種類に合わせた適切な洗浄剤・道具を提案いたします。外壁のサビや汚れにお困りの際は、お気軽にご相談ください。

まとめ

外壁にサビが発生する原因は、もらいサビや金属製外壁材の劣化、手抜き工事などさまざまです。いずれにしても自然に改善することはなく、早めに対処しないと症状が進行する可能性があります。

外壁に穴があくほど悪化した場合、外壁の張り替えが必要になったり家の構造躯体が傷んだりするおそれがあるので早めに対処しましょう。

ただし、表面的なサビなら自力でも対処できますが、大きく進行した場合は業者でないと対応しきれません。無理に自分で何とかしようとせず、早いうちに洗浄や補修を依頼しましょう。