外壁掃除はブラシでできる?ブラシの種類から掃除方法まで徹底解説

外壁の汚れが気になる場合、汚れの種類や付き方によってはブラシを使って自分でも掃除が可能ですが、外壁を傷めないように注意しなければなりません。今回は、外壁掃除に使えるブラシや掃除方法、注意点などを解説します。


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そもそも外壁の汚れはブラシで落ちる?

外壁に付いた汚れは、ブラシでキレイになるものと、ブラシでは難しいものがあります。掃除の前に、汚れの種類を見極めましょう。

ブラシで落とせる汚れ

ブラシで落とせる汚れには下記があげられます。

・ホコリや排気ガスによる汚れ
・雨だれの跡
・カビやコケ

交通量の多い道路に面している場合、車などから出る排気ガスや土埃など、黒い汚れが目立ちやすくなります。汚れが軽いうちであれば、ブラシで掃除すれば簡単にキレイになります。

ただし、ホコリや排気ガスの汚れは広範囲につきやすく軒天付近の高い位置に集中することも多いため、掃除には伸縮可能なロングブラシを使うなどの工夫が必要です。

また、白系の外壁では、築年数が経つと黒い線のような汚れを目にすることがあります。これは、外壁や屋根、窓のサッシに溜まったホコリや汚れが雨で流れ落ちることで起きる雨だれという汚れです。こちらも軽いうちはブラシで落とせます。

また、カビやコケなどは生えてから時間が経っておらず表面的な付着にとどまっている段階なら、ブラシでも落とせます。

外壁に付着する黒ずみの落とし方や掃除の注意点などは、下記の記事で詳しく解説しています。

外壁の黒ずみの原因は?除去方法と予防策、注意点を解説

ブラシで落とせない汚れ

一方、下記の汚れはブラシでは落とせません。

・サビ
・放置され、奥まで浸透した頑固な汚れ

外壁のサビは、表面の金属が酸化し腐食したものであるため、ブラシで擦るだけでは落とせません。やすりなどで、サビの部分を削って落とします。

また、雨だれやカビ、コケなどの汚れも、奥深くまで浸透している場合や付着から長時間経っている場合にはブラシだけでキレイにすることはできません。専門業者による高圧洗浄やバイオ洗浄などを使った掃除が必要です。

外壁に付くサビやコケの除去方法は、下記の記事で詳しく解説しています。

外壁のサビの発生原因は?放置するリスクや自分でできる対処法も解説

外壁のコケは放置すると危険!原因や除去方法、業者に依頼すべきかも解説

外壁を掃除できるブラシの種類

外壁掃除用のブラシには、伸縮ブラシ・通水ブラシ・電動ブラシなどがあります。外壁をブラシで掃除する際には、汚れの種類や程度に合ったブラシを選ぶことが大切です。

なお、ブラシがやわらか過ぎると汚れの程度によってはキレイに落とせないことがあったり、硬すぎると外壁材を傷めたりコーキングなど防水部分の劣化を早めたりするリスクがあります。適切なブラシがわからない方は、スポンジややわらかいブラシから使い始めると良いでしょう。

種類1|伸縮ブラシ

伸縮ブラシは、柄の長さを調整できるブラシです。1~2メートル程度から長いものでは6~9メートル程度まで伸ばせるため、高い場所の汚れも掃除できます。ただし、長さを最大にした場合、ブラシによっては適切な力が伝わらないこともある点に注意しましょう。

なお、一般的な住宅は、1階部分で約3メートル、2階建ては6メートル近くの高さがあり、伸縮ブラシを使っても、容易には掃除できない場所が出てくることもあります。脚立や梯子を使っての作業は危険をともなうため、届かない場所の汚れは専門業者への依頼を検討しましょう。

種類2|通水ブラシ

通水ブラシとは、水を流しながら掃除ができるブラシです。水かけとブラッシングが同時にできるので効率的な上に、頑固な汚れも落としやすくなります。

通水ブラシは、外部水栓にホースとブラシを接続して使用するため、建物の隅々までホースが届くよう、外部水栓の設置場所やホースの長さを確認しましょう。また、手元で止水できる機能があると便利です。

種類3|電動ブラシ

電動ブラシは、ブラシ部分が振動や回転をするブラシです。単体で使用できるブラシと、高圧洗浄機に接続して使用するブラシがあります。

単体型の電動ブラシは、ブラシ部分に駆動部品が搭載されているため、重さがあります。外壁のように高い場所の掃除をするには、持ち上げておかなければならないため、かなりの力が必要です。

一方、高圧洗浄機に接続するブラシは、洗浄機からの水圧でブラシを動かします。ブラシ部分の重量は軽く、外壁の掃除にも使いやすいでしょう。

なお、ブラシは一般的なデッキブラシタイプと、回転式ブラシがあります。外壁のように広範囲の掃除をしたい場合には、回転式のほうが効率良く早く作業できます。

ブラシを使った外壁の掃除方法

外壁を掃除する方法を、ステップを追って紹介します。

ステップ1|水洗いをする

まず、ホースを使って外壁の水洗いをします。土埃や黄砂、鳥のフンなど簡単な汚れであれば、水洗いだけでもある程度の汚れを落とせます。

ステップ2|洗剤とブラシで洗う

水洗いをしても残る汚れは、外壁専用の洗剤とブラシを使って掃除をします。洗剤は、汚れや外壁の素材に合わせて選びましょう。

ブラシを使う際は、外壁を傷めないように注意してください。力を入れすぎないように、特に外壁の継ぎ目やサッシなど、コーキング部分は慎重に掃除しましょう。

洗剤を使って掃除したあとは、水で洗剤を丁寧に洗い流してください。外壁用の洗剤であっても、洗剤が残ったままになっていると、劣化の原因となることがあります。

ステップ3|汚れが落ちなければ高圧洗浄機で洗う

洗剤とブラシを使っても落ちない汚れを落とすには、高圧洗浄機や電動ブラシが有効です。ただし、外壁材に応じて水圧の調整が必要な上に、同じところに水圧をかけすぎると塗装剥がれや損傷などのおそれもあります。

最適な水圧を見極めるのは難しいため、本格的な掃除は業者への依頼をおすすめします。

外壁をブラシで掃除する際の注意点

ブラシを使って外壁の掃除を行う際の注意点を紹介します。

注意点1|外壁やコーキングを傷つけない

外壁は、強くこすったり硬いブラシを使ったりすると、塗膜や目地のコーキングが傷つく原因になります。なるべく柔らかいもので、極力優しくこするようにしてください。

洗剤も、研磨剤やクレンザーではなく、外壁用の洗剤や中性洗剤(台所洗剤など)を用いましょう。

外壁を傷つけずに掃除したいなら、業者への依頼がおすすめです。

外壁洗浄ネオピカでは、外壁洗浄のプロが、専用の器具と洗浄剤で、汚れの場所や種類に合わせて洗浄いたします。外壁の汚れにお困りの際は、お気軽にご相談ください。

注意点2|風が強い日に作業しない

外壁の掃除は、できるだけ風のない日に行いましょう。風が強い日は、洗ってもすぐに汚れが付着してしまい、効率的ではありません。水が飛散しやすくなる点でも、風の強い日は掃除に適していません。

外壁はどのくらいの頻度で掃除すべき?

外壁についたカビやコケ・土・ホコリといった汚れを放置すると、塗装によって作られた塗膜が徐々に浸食され、劣化のスピードを早めてしまいます。

塗膜が劣化すると、外壁の保護機能や防水機能が失われ大掛かりな外装塗装工事が必要になり、それだけ費用もかかります。外壁を良い状態に保つために必要な掃除のタイミングや頻度について解説します。

タイミング1|コケやカビが発生したとき

外壁にコケやカビが発生していたら、できるだけ早く外壁掃除をする必要があります。

コケやカビは繁殖しやすく、放置すると外壁全体が覆われ、掃除するのが困難になるためです。

タイミング2|汚れが目立つとき

外壁の汚れが目立つようになったときも、掃除に適したタイミングです。表面に凸凹のある外壁や白色の外壁は汚れが目立ちやすいため、掃除の回数は増えると考えておきましょう。

タイミング3|前回の掃除から1年経過したとき

外壁を掃除する間隔の目安は1年程度です。前回のメンテナンスから1年経過したら、しっかりと掃除することをおすすめします。

ひどく汚れていないようでも定期的に掃除すれば、細かな部分の汚れも落とせて見た目が良くなるだけでなく、外壁の劣化も遅らせることができます。

まとめ

外壁の汚れは、ブラシで掃除できる汚れとできない汚れがあります。黒ずみや雨だれ、コケ、カビなどは、汚れがひどくならないうちであればブラシでキレイにできます。

ただし、高い場所にある汚れや時間が経過して固着した汚れやサビなどは、自分でブラシを使って掃除するのは困難です。放置しておくと外壁の傷みにつながるため、できるだけ早く業者に清掃を依頼しましょう。