バイオ洗浄とは
下記では、バイオ洗浄の概要や目的、安全性について解説します。
バイオ洗浄の概要
バイオ洗浄とは、高圧洗浄機にバイオ洗剤を入れて汚れを落とす洗浄方法のことです。バイオ洗剤は、微生物や酵素などの生物由来の成分を利用した洗剤で、人や環境にやさしい洗剤として注目されています。また、通常の洗浄剤よりも洗浄力が強く、カビや藻といった汚れを分解するのが得意です。
バイオ洗浄のほかにも、汚れを落とす代表的な手段として「高圧洗浄」があります。バイオ洗浄との違いは、薬品を使用しない点です。高圧洗浄は、高圧の水を噴射して汚れを物理的に剥がし落とします。特に排気ガスやサビなど、表面の頑固な汚れや固着物を落とすのが得意です。
バイオ洗浄の目的
バイオ洗浄の目的は、付着したカビやコケ、藻などの菌類を根本から分解・殺菌し、汚れを徹底的に除去することで、洗浄対象を最適な状態に整えることです。
高圧洗浄では水圧による物理的な洗浄のみで汚れを落とすため、菌類の根や微細な汚れが残りやすく、それらが再び繁殖する可能性が少なくありません。一方で、バイオ洗浄は酵素や微生物の働きによって汚れを化学的に分解するため、表面だけでなく根本まで清掃可能であり、菌類の再発を抑制する効果も期待できます。
菌類を根本から分解・殺菌することで、早期の劣化を防ぐことが可能です。また、殺菌効果によって臭いを抑える効果もあり、外観の美しさだけでなく機能性の維持にもつながります。
バイオ洗浄の安全性
バイオ洗浄で使用する洗浄剤は主に天然由来の成分で構成されており、人や環境に与える影響が少なく、安全性が高いといえます。
例えば、柑橘類の皮から抽出されたクエン酸やリモネンなどの成分は、殺菌・抗菌効果を発揮しながらも生分解性が高いことから、使用後の排水が自然環境に悪影響を与えにくい特徴があります。そのため、適切に使用すれば、人体への直接的な健康被害や周囲の植物を枯らすリスクは基本的にはありません。
しかし、バイオ洗浄剤はまったく無害というわけではなく、濃度が高すぎたり使用方法を誤ったりした場合には、人体やペット、植物、水中生物に影響を与える可能性があります。作業時には慎重な取り扱いが必要です。
特に、作業現場周辺に植栽がある場合や、水槽・池などの生態系がある場合には、養生シートや防水シートを用いて洗浄剤の飛散や流出を防ぐ必要があります。また、食品を取り扱う場所で使用する場合には、事前に業者と相談し、使用する洗浄剤の成分や安全性について確認しておくことが重要です。
バイオ洗浄の施工手順
下記では、駐車場の土間コンクリートや玄関アプローチなどの外構部分における、バイオ洗浄の施工手順を紹介します。
1.高圧洗浄
まずは、高圧洗浄機を用いて洗浄したい部分の表面についた砂埃や排気ガスなどの汚れを除去します。
ただし、施工前に照明やインターホンなどの電気機器が濡れないようにビニールで養生しましょう。養生作業を怠ると電気機器に水が侵入し、事故や機器の故障につながりかねません。また、周囲に植栽や池、水槽がある場合には、洗浄剤が飛散しないように適切に保護しましょう。
作業者は洗浄中の安全を確保するため、ゴーグルやゴム手袋、レインスーツなどの保護具を装着します。なお、高圧洗浄機を使用する際には、該当部分をたっぷりと濡らすのがポイントです。十分に濡らしておくことで、その後に塗布する洗浄剤が浸透しやすくなります。
2.洗浄剤の塗布
洗浄する場所全体に、適切に希釈した洗浄剤を塗布し、汚れを分解します。まず、洗浄剤を専用のスプレーやローラーを使用して、洗浄部分にまんべんなく塗布します。この際、汚れが特にひどい部分には、洗浄効果を高めるために洗浄剤の濃度を調節し、希釈率を高めに設定することが効果的です。
洗浄剤の塗布が完了した後は、すぐに流さず、5〜10分程度放置します。この待機時間は、洗浄剤が該当部分の汚れや菌類に浸透して分解を促進するために必要な工程です。
3.再び高圧洗浄
最後に、洗浄剤によって浮き上がった汚れを高圧洗浄で洗い流します。付着した洗浄剤の成分や分解された汚れを残さないよう、入念なすすぎ作業が重要です。ただし、この作業の目的は汚れや洗浄剤を洗い流すことであるため、洗浄部分への負担を軽減するために、水圧を最も弱い設定に調整します。
バイオ洗浄の注意点
下記では、バイオ洗浄をする際の注意点を4つ紹介します。
外壁への使用はおすすめしない
バイオ洗浄には高圧洗浄機を使用するのが一般的ですが、外壁への高圧洗浄にはリスクが伴う点に注意が必要です。高圧洗浄機の水圧が強力であるゆえに、外壁材やその塗膜、さらにはシーリングにダメージを与える可能性があります。
・塗膜:塗膜が傷つくと、壁面が汚れやすくなったり、カビやコケが発生しやすくなったりする。
・外壁材:塗装されている外壁の場合、洗浄が不十分だと汚れが残り、塗料の密着性が損なわれ、後に剥離の原因となることがある。
・シーリング:シーリングは外壁の隙間を埋める重要な部分であり、破損すると防水性能が低下し、外壁の劣化を加速させるおそれがある。
汚れの程度や外壁材の状態によっては、専門業者に相談して適切な洗浄方法を選択することが重要です。また、日常的な外壁の清掃では、ブラシやスポンジを使った手作業での洗浄がおすすめです。
工期が長い
バイオ洗浄は、高圧洗浄に比べて工期が長くなります。バイオ洗浄では大量の水を使用するため、洗浄部分が完全に乾燥するまでに2日〜3日の乾燥期間が必要です。
一方、通常の高圧洗浄の場合は、乾燥時間が約1日〜1.5日程度と短く済みます。
一般的な汚れが落ちにくい
バイオ洗浄は、すべての種類の汚れに対応できるわけではありません。住宅の外構に付着する汚れの多くは、砂埃や土埃、排気ガス、サビです。これらの汚れには、バイオ洗浄よりも専用の洗浄剤を使ったほうが効果的な場合が多くあります。
バイオ洗浄が得意とするのは、カビやコケ、藻といった菌類の汚れです。しかし、これらの汚れが発生していない場合や、汚れが少ない場合には、手間のかかるバイオ洗浄をする必要性は低いといえます。さらに、もしカビやコケ、藻が発生していたとしても、その範囲が狭い場合には、バイオ洗浄よりも他の洗浄方法を選んだほうが効率的です。
入念なすすぎをしないと菌が残ってしまう
バイオ洗浄後は、十分に洗浄剤をすすぐ作業が必要です。洗浄剤が残ったままだと、効果的に菌が分解されず、表面に残ってしまいます。
そのため、バイオ洗浄を依頼する際は、丁寧にすすぎ作業を実施してくれる業者を選ぶことが重要です。
まとめ
バイオ洗浄とは、高圧洗浄機にバイオ洗剤を入れて汚れを落とす洗浄方法のことです。カビやコケ、藻などの菌類を根本から分解・殺菌したい場合に有効です。しかし、砂埃や排気ガスなどの一般的な汚れが落としにくい点や、入念なすすぎ作業が必要な点など、注意点もいくつかあります。
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